わが街と外国人 | 千葉県~市川市~行徳・南行徳

新年最初の投稿は,わが第2のふるさと千葉県市川市,ことにふじ行政書士事務所のある行徳・南行徳地区と外国人について書かせていただきます。

平成30年6月末時点の統計で,日本全国に在留資格に基づき在留する外国人の数は2,637,751人。
都道府県別で千葉県は第6位,152,186人でした。対前年末増減率にして半年間で+4%でしたから,現在は16万人に達しているものと思われます。

県内に目を移すと,少し古く平成29年末のデータですが,千葉市全体で約25,000人。次いで船橋市,約17,000人。その後に我が市川市と松戸市が15,000~16,000人と,ほぼ同数で続いています。この4市に実に千葉県全体の約半数の外国人が住んでいる計算になります。

ここでもう一度都道府県別に戻りますね。すべての都道府県のうちで最も在留外国人が多いのはもちろん東京都。55万5千人を超えており,構成比にして全体の21%の外国人が東京都内に住んでいます。
千葉県の構成比は県全体で5.8%ですので,東京と比べるとまあ可愛いものなのですが,在留資格別に細かく見ていくと,ある一つの在留資格による在留外国人の数に関してだけ,千葉県が東京都を大幅に上回っていることがわかります。
それは,「技能実習」。
最も多くの技能実習生が住んでいるのは愛知県で,約3万人と突出しています。その次が,われらが千葉県なのです。茨城県,埼玉県がハナ,クビ差で続いています。

 

今年4月,新たな在留資格による在留制度が始まります。昨年末の臨時国会での審議がたびたび報道されましたから,皆さまご存知と思いますが,「特定技能1号」がそれです。
特定技能1号は,14の業種を対象としていて,原則,1)業所管省庁が作成した認定試験と日本語能力試験に合格(認定試験ルート)2)3年以上の技能実習を修了(技能実習ルート),いずれかの要件を満たした場合に最長5年の現業的就労が許可されるというものです。

特定技能が創設されることで,技能実習の存在意義が揺らぐようによく言われますが,それは全くの誤りで,技能実習制度の価値はむしろ高まります。
ひとつには,新設される認定試験ルートでの人材の確保よりも,当面の主流は間違いなく技能実習ルートとなること。もうひとつは,2つのルートを経由して同じ技能を持った2人の人材を想定した時に,受入れ企業は間違いなく,少なくとも3年間日本で働き,日本の生活や習慣,働き方を身に付けた人材を,送り出し国で試験に合格しただけの人材よりも重宝するであろうこと。この2つがその理由です。
現に,特定技能1号・2号の骨子の固まっていた昨年後半にも,技能実習制度の複数の職種・作業において(技能実習1号から技能実習2号に移行するための)認定試験が続々と新設されているのです。

以上により,新入管法の施行に伴い,千葉県内の外国人は間違いなく今後も増え続けます。
諸外国,ことにアジア各国との経済格差が小さくなり,日本は働く場所として魅力のある国ではなくなりつつあります。それは「高度な技能を有する」とされる既存の在留資格で在留する外国人において顕著です。
代わりに,いわゆる「単純労働」に就く在留外国人は,少なくとも短期のスパンにおいては間違いなく増加します。
そして私たちの市川市には,県全体の1割を超す外国人が在留しているのです。

もちろん,行徳・南行徳は都心への交通の便の良い土地ですから,都心の企業で働く方なども多く住まわれていることでしょう。
ですが,特に行徳地区,昔から外国人の多い土地ではありましたが,少しずつ変わってきているようには思われないでしょうか。
20年以上前,見かける外国人と言えばいわゆる「西洋」の方が主流でした。それがいつの間にか中国・韓国など,アジアにおける比較的裕福な国,日本と交流の深い国々の方が多くを占めるようになり,今はおそらくベトナムやネパールの方が多いように思えます。
最初に引用した平成30年6月末の同じデータで,国籍別の在留外国人の伸び率をみると,ネパール人は平成29年末から半年で6.6%の増加。ベトナム人に至っては,なんとわずか半年で,11.1%も増えています。この2つの国がここ最近のトレンドで伸び率のトップです。

言ってみれば行徳・南行徳は,我が国の外国人政策,我が国における外国人社会の,「縮図」でもあると思うのです。
そしてこんなに身近にこれほどの数の外国人が在留していながら,表立った問題もなくなんとかうまくやってきたこの地域は,我が国全体の「共生」への希望に他なりません。
もちろん,これまでも平穏なだけの道のりではありませんでした。
私の住んでいる集合住宅でも,10年ほど前でしょうか,とにかくゴミ出しのルールが守られず,それはひどかった時期がありました。お掃除の方が根気よく片付けてくださり,同時に外国語で書かれたゴミの分別の決まりについて貼り紙をしたり,エレベータホールに「夜間は騒がないように」といった貼り紙をしたり。もちろん行政に相談したこともあったでしょう。そういったたゆまぬ努力と相互理解との積みかさねで,何年もかかって作り上げた秩序です。

だからこそ,私はこの街が大好きなのです。

 


ふじ行政書士事務所は個人事業ではありますが,このたび公益社団法人市川法人会の賛助会員となりました。
法律専門家として外国人政策,在留制度,技能実習制度等の適正化に資すことで,究極的には地域における多文化共生の実現を目指します。
通常の外国人の方ご本人のための申請取次業務にとどまらず,外国人の方を雇用したい事業者の方,技能実習生を受け入れたい企業の方,制度改正に際して法律専門家のアドバイスを検討されている日本語学校関係者の方や監理団体の方など,「共生」を目指すあらゆる当事者の方にサポートをご提供しています。
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