支援と言語 | やがては選ばれる国へ その2

しばらく前にこちらの投稿で,外国人介護人材の受入れに際して日本が本人や受入れ機関に対して課す要件が,ひいては当人たちを守ることになり,やがて日本がアジアで「選ばれる」国になる,ということを書きました。

 

中国には,要介護状態の高齢者が,なんと4,000万人いると言われています。
その国で2020年,介護保険制度が全国的に導入されようとしています。

介護人材の国境を越えた争奪戦は,もう始まっています。
確かに中国や台湾は,言語要件を課していません。最近都合の良い面ばかりが報道されがちな韓国の雇用許可制においても同様です。そのため外国人は簡単に入国して就労できますが,言葉が話せないために何年働いても同じ単純作業しかこなせない最底辺の労働力でしかなく,また,雇用主の立場が圧倒的に強いため,在留年限の上限に達する前に帰国する労働者が後を絶ちません。
雇用主の側から見ても,いつまで雇っていても最底辺の作業しかできないのでは,食事や住居などの義務的な支援は大きな負担としてのしかかります。

制度としての支援や言語要件をどうするかは,国境を越えた就労にとってどこまでいっても大きな課題なのです。


そんな中,とても喜ばしい記事が8月28日,時事通信から配信されました。

新資格で3千人就労へ=「外国人支援士」創設も-佐々木入管庁長官

これから先も外国人が増えていく社会のインフラとして、外国人に寄り添う職業が確立していくのはいいことではないか。うまくいけば日本の受け入れ施策のオリジナルな強みになっていくかもしれない。

はい,私も出入国在留管理庁・佐々木長官の言葉に全く同感です。

日本の特定技能における支援は受入れ企業の義務ですが,家賃などの対価を外国人本人に負担してもらうことまでを規制しているわけではなく,私はとても現実的で妥当な制度であると考えています。

適切な支援を受けられること。最低限困らない程度の日本語ができること。

これらは,特定技能外国人が私たちの社会に溶け込み,溶け込むことでその権利が適正に守られることの端緒となるはずです。
あとは,私たちの社会自体が,寛容に,変わっていかなければいけませんね。

印象深かったのは,この記事が時事通信のサイトで配信される2日前,まにら新聞にすでに掲載されていたこと。

そのこと自体は不思議でないとしても,アジアの送出し側の国の関心の高さを垣間見ることのできた出来事でした。

 

私たちの国の良識が,社会の寛容さが,アジア諸国からジャッジされる日は,もうすぐそこまで来ています。

 

 

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