不確かな情報を拡散しない | 「特定技能」について

去る10月12日の関係閣僚会議後の山下法相の記者会見要旨が、通常通り数日の遅延をもって法務省HPに掲載されています。

12日当日の投稿でもお話した、下記の点についてですが、


”ここ数日の各紙によれば、
・いわゆる移民政策と一線を画すため、1年ごとの審査および更新とする
・人手不足が解消さえたと判断された業種については受入れを停止する
といった報道も見受けられるのですが、今のところ裏付けるための元情報が見つかっておりません。”


やはり前者については、少なくとも特定技能2号について誤った報道であることがわかりました。
以下、会見要旨からの引用です。

【記者】
外国人材の在留資格について関連でお伺いいたします。熟練した技能は「特定技能2号」ということで,これを持つと外国人労働者については在留資格を毎年審査して更新する仕組みであり,日本での永住が事実上可能になるとの表現も一部報道でありますが,これについて認識をお伺いします。

【大臣】
御指摘の報道については承知していますが,まず,「特定技能2号」を持つことが,永住を可能とするものだということについては,私はミスリーディングだと思います。
「特定技能2号」については,在留資格を毎年審査して更新する仕組みとすることも考えておりません。
こうしたことで,今回の報道については,表現ぶりその他において,誤った,ミスリーディングのものであると考えています。(以下略)

(法務省HP 法務大臣閣議後記者会見の概要-平成30年10月12日(金)より)

同投稿内でも述べましたが、「特定技能2号」は、既存の更新可能な専門的・技術的分野と同じ扱いとなり、家族の帯同も認められ、条件を満たせば永住許可の申請も可能なものではあります。現在の「技能」や「技術・人文知識・国際業務」などの資格と同様に、その在留資格を持っていても、更新しなければ最長5年しか在留することはできず、永住したい場合は別途「永住許可」を申請し、認められなければなりません。
これを、最初と最後だけを取り上げて「特定技能2号を持っていれば永住できる」のような記述が、ネット上にははびこっています。

毎年の審査についても、就労が可能な既存の資格についてそのようなものは義務付けられていないのに、たとえ2号であっても特定技能はしょせん「単純労働」という扱いなのだろうか、と、いぶかしく思っていたところ、上記の通りでした。

外国人留学生の就職状況について投稿した際も、いわゆる「300万円要件」について、数値が独り歩きしている可能性に言及しました。他の多くの職業よりもずっと、ひとつの情報、ひとつの文、ひとつの文字の持つ力に関し繊細でなければならないはずの、法を業とする同業者が、生情報の確認もせずに都合の良さそうな文言のみを拡散させている状況を恐ろしく思います。その姿勢は、自らの今後を決定する上で真摯に情報を必要としている外国人や家族、雇用主の方に対する冒涜です。

 

記者会見要旨をPDF化して添付しています。よろしければご一読ください。

 

 

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