ほほ笑みの国の底力 | タイ洞窟からの生還

サッカーチームの子供たちとコーチ、あわせて13人全員が18日ぶりに無事救助されました。

6月末ごろから日本のメディアでも盛んに取り上げられるようになって以来気にかかって仕方がなく、また7月3日に全員生存の報せを聞いてからは、今度は「生きていることがわかっているのに助けらなかったら・・・」という思いに苛まれた方も多いことと思います。昨晩の一報がテロップで流れたときは、日ごろあまりテレビでニュース番組を見ない夫ですら「ニュース見よう!ニュース!」と叫んだほど。世界中が見つめた大救出劇は、これ以上ない形で幕を下ろしました。

安否と同じくらい気がかりだったのは、ソーシャルメディアという無責任な手段で、彼らに多くの非難の声が浴びせられるのではないかということでしたが、これは杞憂に終わったようです。
不注意にも雨期に洞窟に入ったという点で彼らを非難する言葉はほぼ聞かれないばかりか、18日間を耐え抜いた精神力を称賛する声であふれているとのこと。排水作業で耕作地が水没した農家の方の「苗はまた植えればいい」との言葉に象徴される、「絶対に助けよう」という国を挙げての思いに、強く打たれました。

仏教の教えや修行、出家という行為が深く暮らしに根付いている国。「善行を施す」という意識。他方では「国民に税を負担している意識が希薄」「軍事政権の人気取り」といった解説も見られました。おそらくそれも事実なのでしょう。
でも、何よりも今回大きな力となったのは、「子供は守るべきもの」という国民共通の大前提だったと思います。

子供を守る。(教育にかかる費用を見境なくばら撒くことでないことだけは確かです。)
守られて育った子供たちはいつか大人になって、より弱く守るべき存在の子供たちを守り、必ずや社会に同じことを返すことでしょう。
それが綿々と繰り返されて、ほほ笑みの国の明るく強靭な足腰となっているんだなと、痛感した事件でした。