誰もが必ず出会う介護と相続に備える | 民事信託という選択 その2

◆ 認知症を発症後も,本人も家族も困らないように・・・

介護費用に本人の預貯金や年金を充てたい
施設に入居する費用のために,居宅を売却したい

◆ 残された誰かを守るために・・・

残された妻や,障害のある子の生活を守るために財産を信託したい
ペットのために財産を信託したい

◆ 遺言のかわりに,より確実に資産を利用・承継させるために・・・

孫の教育資金を援助し続けたい
2代,3代先までの承継人を決めておきたい
不動産からの収益を受益権化し,相続人に承継させたい


信託と言えば,「信託銀行」などの「業」としての信託しか,もともとはほぼ日本にはありませんでした。それを民事・・・個人間の契約で行いやすくするべく,小泉政権下の平成18年にそれまでの旧信託法が全面改正され,「新・信託法」が制定されました。

信託法に基づいて,法に定められた一定の方法により,「特定の者が,一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をするべきこと」。
まどろっこしいのでひとことで表現すると,誰かを「信」じて一定の目的のために財産を「託」すこと,それがここで言う信託です。

銀行や証券会社など,信託を「業」として行うものは,その業務について「信託業法」によって規定されています。これに対し,個人間の契約による,信託法を根拠とする信託を,区別して「民事信託」「家族信託」などと呼びならわしているのです。

始まってまだ12年という新しい制度ですが,従来の遺言や相続のしくみにおいて,また成年後見制度においてできなかったことが,民事信託であれば数多く可能になります。そもそもが資産の凍結を防ぎ,市場に資金を増やし,マーケット全体での活動を活発にする目的で創られたものだからです。
相続の趣旨である「ひたすら公平に割る」でもなく,後見の趣旨である「ひたすら減らさない」でもなく,「目的のために使い,豊かに心おだやかに暮らす」という,より高いゴールがこの制度より可能になる,と私は考えます。

行政書士を開業後,いろいろな方のお話を聞きながら「それは遺言だけでは実現できないのですよ」「それは特別受益として遺留分減殺請求の対象になってしまいます」など,「できない」ことをご案内しなければならないことほど心苦しいことはありませんでした。そして考え,たどり着いた結論が,民事信託です。(以後,「信託」と呼びます。)

信託の仕組みを活用しさえすれば,解決のためのスキームはほとんどと言っていいほど見えてきます。

最初に書いた内容は,信託でできることのほんの一例にすぎません。信託は常にオーダーメイドです。「委託者」「受託者」「受益者」,財産である「パイ」と,財産の名義としての「パイの箱」,そして「契約」,これらから成るベースの上に,「認知症になったらこんな施設に入りたい」「自分が死んだら財産はすべて長女に送りたい」「認知症になった後も孫の大学卒業までは毎年教育資金を贈与したい」などといった「願い」や「想い」というトッピングを,好きなように乗せていくものなのです。


相続が「争族」へと発展し,全国の家庭裁判所に持ち込まれて調停が成立した件数は平成29年で7,596件。そのうち,相続財産の総額が1千万円を下回るケースが3分の1に及びます。

多額の資産を保有されている方ほど,資産承継のための対策を,ご本人がお元気で判断能力のしっかりされているうちから,専門家の手を借りてきちんと行っている傾向はあるでしょう。逆に,資産総額が比較的多くないご家族にとっては,法律家は身近な存在でなく,行政書士や司法書士などに依頼する場合の費用が,保有されている財産に対して「割高」と感じられることも理由として挙げられると思います。

ですが相続という問題は,決して一部のお金持ちの家だけのものではありません。先日の投稿に書いた「親の認知症」と同様,誰もが同じように直面する問題です。

遺言書作成よりも信託はずっと手間がかかります。先に少し書いたように,契約であるため,ご本人の他に,少なくとも「受託者」,つまり財産を「託される人」という当事者が存在し(「受益者」は本人が兼ねる場合もあります),金融機関を含む関係者との事前協議や調整,公正証書作成,財産の名義(パイの箱)を受託者に変更するための手続など,多くの作業を必要とします。信託された財産は遺産分割の対象から外れるため,契約に際しては遺留分権利者に配慮が必要な場合もあるでしょう。

そのため,間違いなく費用はかさみます。
実費費用として,対象とする資産の額に応じて公正証書作成費用も数万~数十万円単位でかかりますし,不動産を信託する場合は(贈与や売買よりも安いとは言え),評価額の0.4%の登録免許税がかかります。
それに加えて,専門家費用,つまりコンサルティングと信託契約の設計,前述した関係者との事前協議や調整の費用として,ざっとインターネットで探してみた限りでは「最安」のラインがおおむね40万円のようです。

繰り返しますが,遺産分割が裁判所の調停で決着したケースの3分の1が,遺産総額が1千万円未満です。5千万円未満まで対象を広げると,実に全件数の75%を占めるに至ります。

ここからも見えてくるように,限りある資産だからこそ,争いなく確実に次世代へと渡し,また,介護が必要になれば子どもたちに負担とならないよう有効に使いたいと,思われるものではないでしょうか。

こういった層のご家族,これまで法律専門家に報酬を支払って何かを依頼するということにあまりご縁のなかった方々にこそ,ぜひ,ふじ行政書士事務所の民事信託契約サポートをご利用いただきたいと思います。そのため,ここでは具体的に書きませんが,ご状況に応じてできるだけ少ない費用負担(公正証書作成などの実費を除く)でご利用いただけるように,配慮してお見積させていただいています。

行政書士は,いつでもあなたの街のいちばん身近な法律家であるべきと信じるからです。
ふじ行政書士事務所_市民法務・民事信託契約サポート

どうぞお気軽にご相談ください。

 

 

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